平成31年度(令和元年度) 施政方針に関する行政報告


平成31年度(令和元年度)
施政方針に関する行政報告

令和元年 8月27日
延岡市長 読谷山 洋司



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 9月定例会の開会にあたり、提案理由の説明に先立ちまして、本年度施政方針に関する行政報告を申し上げます。

 はじめに、「市民の現金収入を増やす施策」の1つであります「安い経費で暮らせるまちづくり」についてであります。

 少子化対策、人口減少対策としても重要な子ども医療費の助成につきましては、今年の4月から歯科外来の助成対象を中学3年生まで拡大するとともに、深刻な医師不足等のため対応に不安を感じておられる延岡市医師会との協議を重ねた結果、来年4月から、歯科以外の外来についても、診療時間内に限り、まず、小学6年生まで拡大します。
 今後はさらに、歯科以外の外来の助成対象を中学3年生まで拡大すべく、市民の皆様に対し、いわゆるコンビニ受診を控えるなどの適正受診の啓発等をこれまで以上に行うとともに、制度内容の周知を図りながら、引き続き、延岡市医師会との協議・検討を重ねてまいります。

 地域電力会社の創設による電気料金の引下げにつきましては、現在、収支見込みの試算等を行っているところであり、今年の秋には、料金の引下げ幅の見込みも含め、市議会をはじめ市民の皆様に公表し、来年度中の会社設立につなげたいと考えております。

 新しい視点でのバス交通ネットワーク整備による、安い経費で移動できるまちづくりにつきましては、今年4月に県内市町村で初となる交通政策課を立ち上げるとともに、延岡市地域公共交通網形成計画を策定し、今後5年間で20の事業を実施していくこととしており、まちなか循環バスの県立延岡病院への乗り入れを今年6月から開始するなどの、取り組みも始めています。
 また、地域住民連携型有償運送構築事業につきましても、市内各地で地域座談会を開催しているところです。
 このような中、今年度国の実証調査地域として選定された方財地区において、新たに実証運行を実施するとともに、北方町上鹿川地区において既に実施している人と荷物の両方を乗せる貨客混載の実証運行や、南方地区における社会福祉法人が連携した運送など、具体的な動きがはじまっており、今後、この流れをさらに広げていきたいと考えております。

 また、本年10月1日から消費税率及び地方消費税率が引き上げられ、他の多くの自治体では使用料・手数料をそのアップ分引き上げる条例改正案が提案されていることと思いますが、10%の重みに鑑み、また、本市の経済や家計の厳しさに鑑み、改めてそれぞれの使用料・手数料の趣旨や目的に照らして現在の水準が妥当かどうか検証し、今後のあり方を検討する必要があると考え、本市では使用料・手数料の全庁的な点検をこれまで行ってきました。
 その中で、まず、水道料金につきましては、水道施設の耐震化等を計画的に行いながらも、現行料金への改定時には見込んでいなかった国の財政支援制度を活用することにより、基本料金について税抜で2.53%、税込で0.77%引き下げることが可能であることから、そのための条例案を今議会に提案したところであります。
 また、ごみの排出抑制を目的として行われているごみ処理手数料につきましても、これまでの市民の皆様のごみ排出削減に対するご努力や、市民の皆様の所得減少や家計への負担等を手数料に反映させる必要性があると考え、このたび、消費税増税分を反映させた上で、40ℓ相当の指定ごみ袋1袋を40円から32円に引き下げるなどの条例改正案を今議会に提案したところです。

延岡が変わりはじめた!

延岡が変わりはじめた! (その1)

○市民所得のアップへ

(1)雇用・産業

  • クレアパーク工業団地完売、東京のIT企業がまちなかに進出
  • 新たな市独自の人手不足対策の実施
  • 生産性向上のための固定資産税3年間ゼロ政策スタート
  • オープンカウンターの実施など地元中小企業の参入機会拡大
  • インバウンドも着実に増加
  • 延岡出身者が経営者として活躍・事業承継等支援センター開設
  • クラウドファンディング活用支援もスタート
  • 障がい者就労支援アンテナショップを市役所1階に開設(火・木)

(2)安い経費で暮らせるまち(可処分所得のアップ)に

  • 子ども医療費助成拡大(本年4月から中3まで歯科診療)
     (小児科等は来年4月からまずは小6まで(診察時間内))
  • 新たなバスネットワーク拡充のための実証運行(市内3ヶ所)
  • 地域新電力会社設立検討(本年収支見込・料金引下げ幅案公表
  • ごみ袋や水道料金の値下げ

 
 

延岡が変わりはじめた! (その2)

○第一次産業を市政の柱に

(1)農業・畜産

  • 牛の飼育頭数が平成30年から増加に転じる(飼料用イネの生産増にも)
  • 初の農業企業誘致実現~南浦地区で耕作放棄地がキャベツ畑に変身!
  • 「所得アップ・ゴー・ゴー・テン」実行へ

(2)水産

  • 延岡での現地商談会の開催、続々と首都圏フェアや「県外デビュー」

(3)林業

  • 市産材を公共施設に積極活用(内藤記念館等)、東京都港区との連携

○東九州クロスポイント構想も着実に進捗

  • 日向市内での細島港整備に向けた新たな官民の動き
  • 九州中央道の整備進む
  • 新たな産業団地を整備

○アスリートタウン再構築

  • 県体育館と市体育館の新たな整備(2棟合築的整備)
  • 平常時は室内練習場になり得る防災施設の整備、国体も見据えた対応
  • 西階の駐車場まずは80台増設

 
 

延岡が変わりはじめた! (その3)

○市民の暮らしを守る、次世代を育てる

  • 「365日駆け込み寺」(ワンストップ何でも総合相談センター)本年10月設立
  • まちなかを「生活と仕事の拠点」を整備しにぎわい創出
  • 防災・減殺対策の強化(「安心安全プラスワン事業」創設など)
  • 新たな人づくり政策推進
     (人間力育成も含めた人づくりのための「延岡こども未来創造機構」整備へ)
     (教育用PC1 台当たりの生徒数:県内最低県内上位、全国平均超え
     (小中学校の普通教室エアコン:ゼロ(県内最低)→H31中に100%

○市民目線改革もフル稼働

  • エンクロスの検証(栄町の人通りはむしろ減っている)
  • 内藤記念館再整備におけるバリアフリー化
  • バスク化構想見直しにより新たな観光誘客や農林水産業振興
  • 情報公開・市民参加促進のための新たな条例制定の検討
  • 「移動市役所」「出前市長室~はよ来ね、市長~」も曜日・時間を問わず開催

新たな財源確保策

  • 地域新電力会社の設立検討(電気代値下げ&電気代のまちづくり財源化
  • ふるさと納税の推進(一昨年の4倍超で現在推移)(地域産業振興にも)

 
 

延岡が変わりはじめた! (その4)

○新たな提携

1. 東京学芸大学

  • 「学び」に関する連携
  • 第4の存在である「延岡こども未来創造機構」の事業展開(STEM教育、学生インターンシップ、島野浦ICT活用 など)
  • 工業デザインに関する連携 など

2. 第一勧業信用組合

  • 販路拡大、企業誘致、東京のベンチャー企業との連携 など

3. 東京都港区

  • 延岡市産木材の販路拡大
  • 木材の「6次産業化推進」 など